死亡保険金受取人が先に亡くなっている場合の死亡保険金の取り扱いについて
フォーカス 009▶ 保険金受取人
[ 質問 ]
父は、自身を被保険者、受取人を母とする生命保険の契約をしていました。
しかし、父が亡くなる前に母が亡くなり、受取人の変更をしないまま、その後父も亡くなりました。
父と母との間の子どもは私一人(子A)ですが、前妻との間に、子Bと子Cがいます。
父の法定相続人はA・B・Cの3人です。
なお、私の母とBとCの間に親子関係はありません。
この場合、死亡保険金は誰が受け取ることができるのでしょうか。

[ 回答 ]
ご質問のケースでは、死亡保険金を受け取ることができるのは、ご加入の生命保険会社の約款の定めにより、子Aのみとなる場合と、子A・子B・子Cの3名が受取人となる場合があります。
なお、かんぽ生命保険および簡易生命保険は独自に定める「遺族制度」により、受取人を規定しています。
さらに詳しく
生命保険では、あらかじめ指定された「受取人」が保険金を受け取るのが原則ですが、今回のように受取人が被保険者より先に亡くなっている場合には、そのままでは保険金を受け取る人がいなくなってしまいます。
このような場合については、ご契約の保険約款により、受取人が亡くなった時点での法定相続人が、新たな受取人になると定められている場合が多くあります。
このとき、「母の相続人」に父も含めて考えるのかどうかが少し悩ましいところです。普通に考えれば、父は配偶者なので相続人に含まれ、父と子Aの2人が対象になります。
ただ、死亡保険金はそもそも相続財産そのものというより、契約で決められた受取人が直接受け取るお金です。そのため、「誰が受取人として扱われるか」を、約款の定めや実務上の取扱いに沿って考えることになります。
今ではあまり見かけませんが、少し前の保険では、「死亡保険金受取人の法定相続人で、保険金のお支払理由が発生した時に生存している人が死亡保険金の受取人となる」といった規定のある約款もありました。
ですので結局のところ、「どこまでを受取人の相続人として扱うか」は、単純な相続の話というより、保険契約としてどう整理するかで少し見え方が変わる論点です。
ここは大きく分けると、考え方が2つに整理できます。
それぞれの場合で「誰が受取人になるのか」が変わってくるので、順番に見ていきます。
被保険者である父を相続人に含めないとした場合
受取人となるのはAのみとなり、Aが保険金の全額を受け取ることになります。

被保険者である父も相続人に含まれるとした場合
「母の相続人」及び「父の相続人」が受取人となり、A、B、Cが保険金を受け取ることになります。

「かんぽ生命保険および簡易生命保険」の場合
ここまでのように、民間の生命保険では「受取人の相続人をどう考えるか」は約款や実務の解釈によって変わってきます。
一方で、これとは少し異なる取り扱いをしているのが「かんぽ生命保険および簡易生命保険」の場合です。
かんぽ生命保険および簡易生命保険の場合、死亡保険金受取人の指定がない状態で被保険者が亡くなった場合の死亡保険金の請求(死亡保険金受取人が被保険者より先にお亡くなりになった場合を含む)については、遺族制度の対象となります。
今回のケースですと、①の配偶者はすでに亡くなっているので、子どもは②に該当し、A、B、Cが保険金を受け取ることになります。

「遺族制度」とは、かんぽ生命保険と簡易生命保険の独自の制度で、死亡保険金受取人が無指定状態の場合の死亡保険金等の請求権を有する方を各種約款で規定した制度です。
遺族とは下記の方々であり、先順位の方が保険金等の受取人となります。
①被保険者の『配偶者』(法律上の婚姻関係が無くても事実上婚姻関係と同様の事情にある方を含む)
②被保険者の『子』
③被保険者の『父母』
④被保険者の『孫』
⑤被保険者の『祖父母』
⑥被保険者の『兄弟姉妹』
⑦被保険者の死亡当時、被保険者の扶助によって生計を維持していた方
⑧被保険者の死亡当時、被保険者の生計を維持していた方
詳しくは、かんぽ生命保険「相続のてびき」をご覧ください
死亡保険金の受取割合について
保険金の受取割合についても、ご契約の保険約款に基づき定められており、ご加入の保険会社や保険商品により、受取人の受取割合も異なります。
ここで少し具体的に、いくつかの保険会社の保険商品の約款の一部を抜粋してご紹介いたします。
A保険
死亡保険金の受取人となった者が2人以上いる場合、各受取人の受取分は平等の割合とします
B保険
死亡保険金受取人となった人が2人以上いる場合は、死亡保険金の受取割合はそれぞれ法定相続割合に応じた金額とします
かんぽ生命保険と簡易生命保険
保険金受取人となった者が同じ順位に2人以上いるときは、その受取割合は均等とします。
押さえておきたいポイント
死亡保険金の受取人が先に亡くなっている場合は、受取人の再指定の手続きを後回しにしてしまうと当初想定していた受取人とは異なる人が保険金を受け取る結果となることがあります。
保険金の受取割合についても各保険会社の約款の定めや取扱いによって結論が異なるため、個別の契約内容を確認することが重要となります。
思わぬトラブルを防ぐためにも、家族構成に変更があった際には、受取人の変更手続きを速やかに早めに行うことが重要です。
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